【企業のご担当者様向け】外国人のインターネット・Wi-Fiの利用方法や契約までの流れを解説

日本に住む際に必要な準備について

外国人の方が日本で生活するためには、さまざまな準備が必要です。

例えば、

  • 住居の確保
  • 入国後の転入手続き
  • 銀行口座の開設
  • インターネットや携帯電話の契約
  • 運転免許の取得・切り替え

これらはどれも重要ですが、特に日本での生活の利便性に大きく影響するのがインターネットです。

ショッピングモールの検索や新たな仕事の探し方など、ほぼすべての活動にインターネットが不可欠です。

そこで、ここからはインターネットの利用方法について詳しく解説していきます。

【1年以上日本に滞在する方向け】インターネットの利用方法

1年以上日本に滞在する場合、基本的には日本人と同じように以下の4つのインターネット回線を利用することになります。

光回線

光回線(FTTH)は光ファイバーケーブルを使用したインターネット通信で、現在最も一般的な回線です。

通信速度は約1Gbpsです。

光回線を利用するには、インターネットサービスプロバイダと契約し、開通工事が必要です。

主な光回線には以下があります。

  • フレッツ光
  • auひかり
  • ドコモ光

モバイル回線

モバイル回線(BWA)は4G/5Gを利用した通信網です。

名前の通り、自宅だけでなく外出先でも利用可能で、ポケットWi-Fiなどとも呼ばれています。

通信速度は約550Mbpsで、光回線には劣りますが、工事が不要なので購入後即使用可能です。

主なモバイル回線は以下です。

  • WiMAX
  • クラウドSIM

ケーブルテレビ

ケーブルテレビ(CATV)はテレビ回線を利用したインターネット通信で、テレビのアンテナを利用して接続します。

通信速度は320Mbpsで、光回線やモバイル回線よりは遅いですが、料金は比較的安価です。

主なケーブルテレビには以下があります。

  • J:COM
  • イッツコム
  • KCN

電話回線

電話回線(ADSL/ISDN)は電話回線を使用したインターネット通信で、2000年代初期には主流でした。

しかし、現在の速度は約50Mbpsと遅く、光回線に取って代わられています。

新規契約を希望する場合、光回線、モバイル回線、ケーブルテレビのいずれかを選ぶのが良いでしょう。

携帯電話のデザリング

テザリングは、スマートフォンのデータ通信を他のデバイス(ノートパソコン、タブレットなど)に共有する機能です。これにより、モバイルデータを利用してインターネットに接続できます。長期滞在している外国人で携帯電話を契約しているのであれば、携帯電話から他のデバイスにインターネットを共有することが可能です。

契約している使用料を超えた場合、毎月の費用か引き落とされる形になるので、新たな手続きなどなく使用できます。

なお、外国人の方の携帯電話の契約方法については、以下の記事をご覧ください。

▶︎【外国人労働者の携帯契約】受け入れ企業ができるサポートは?

【短期間のみ日本に滞在する方向け】インターネットの利用方法

観光など短期間日本に滞在する場合、前述のインターネット回線の契約は難しいため、以下の方法でインターネットを利用することをおすすめします。

プリペイドSIM

プリペイドSIMはオンラインで購入でき、空港や指定場所で受け取れます。

スマートフォンに挿入するだけでインターネットが利用でき、接続機器を持ち歩く必要もありません。

通信容量を使い切ると自動で解約されるため、手間も省けます。ただし、利用するスマートフォンによっては正常に動作しない場合があるため、事前に確認が必要です。

国際ローミング

国際ローミングは、普段使っているスマートフォンを日本でも利用する方法です。

携帯電話会社で手続きを行えば、世界中どこでもインターネットを利用できますが、通常料金に加えローミング料金が発生します。

そのため、他の方法よりもコストが高くなることがあります。

レンタルWi-Fiルーター

レンタルWi-Fiルーターを使ってインターネットを使用する方法です。スマートフォンやパソコン、タブレットなど複数のデバイスを同時に接続できるため、友人や家族とシェアできます。

プリペイドSIMよりもデータ通信容量が多く、通信容量の不足によるストレスが軽減されます。

フリーWi-Fi

日本ではフリーWi-Fiの普及は遅れていますが、駅やカフェ、商業施設などで利用可能です。

これにより、前述の方法を使わずともインターネットが利用できます。ただし、セキュリティ面に注意が必要です。

日本でインターネットの契約をするには

1年以上滞在する外国人向けに、インターネット回線の契約の流れや必要なものについて説明します。

契約の流れ

インターネット回線の契約手続きは、以下のステップに分かれます。

インターネット契約の流れ

ステップ①:回線と事業者を選ぶ

光回線、モバイル回線、ケーブルテレビのいずれかを選び、その後サービス提供業者を選定します。オススメの事業者については後述します。

ステップ②:新規契約の申込み

業者が決まったら、新規契約の申し込みを行います。基本的に各業者のウェブサイトに申し込みフォームがあり、住居の種類や住所、氏名を入力します。

ステップ③:開通工事

申し込み後、回線の開通工事を実施します。業者から工事日程が通知され、当日は自宅で工事に立ち会う必要があります。ただし、モバイル回線の場合は工事は不要です。

ステップ④:インターネットの利用開始

工事が完了すれば、すぐにインターネットを利用可能です。

契約に必要なもの

インターネット回線の契約に必要なものは以下の2点が挙げられます。

  • 身分証明書(運転免許証、パスポート、在留カードなど)
  • 印鑑
  • 銀行口座
  • 支払い用のクレジットカード

多くの場合、外国人は在留カードを提示しますが、契約期間が2~3年となることが多いため、残りの在留期間は2年以上あることが望ましいです。

また、クレジットカードがない外国人の場合、銀行口座振替も可能な場合があります。ただ原則としてはクレジットカードが必要なので、クレジットカードを準備した方が契約がスムーズに進むので、用意しておいた方が良いでしょう。

なお、外国人の方のクレジットカードの契約方法については、以下の記事をご覧ください。

▶︎【外国人がクレジットカードを作る方法】オススメのカードもご紹介

契約時の注意点

契約時には、新規申し込みから回線開通までに時間がかかることがあります。通常、2週間ほどかかることが多いです。この期間中はインターネットを利用できないため、開通までにインターネットを使用したい場合は、短期利用向けのレンタルWi-Fiを検討してください。

インターネット回線を選ぶポイント

インターネット回線を選ぶ際のポイントを以下にまとめてあります。

ポイント①:通信速度

通信速度は光回線が最も速く、ケーブルテレビは最も遅いです。速度を重視するなら光回線を選ぶべきです。

ポイント②:利用料金

光回線は高速ですが、利用料金も高めです。逆にケーブルテレビは速度は劣るものの、料金が安価なことが多いので、コストを抑えたい場合にオススメです。

ポイント③:開通までの期間

申し込みから開通まで約2週間かかることが多いですが、モバイル回線は工事が不要なため、すぐにインターネットを利用したい場合には適しています。

オススメのインターネット事業者

最後に、おすすめのインターネット事業者を紹介します。

ドコモ光(光回線)

現在工事費無料キャンペーンを実施中で、高速無線ルーターも無料提供中。最大10Gbpsの速度が可能なエリアもあります。

詳しくはこちらのページをご確認ください

BIGLOBE WiMAX(モバイル回線)

契約期間が1年で、在留期間が2年未満でも契約しやすいです。口座振替にも対応しています。

詳しくはこちらのページもご参照ください。

J:COM(ケーブルテレビ)

インターネットだけでなく、テレビや電話、電気・ガスなどとのセット割引があり、特にテレビチャンネルを楽しみたい方にオススメです。

詳細はこちらのページをご確認ください。

楽天モバイル(携帯デザリング)

楽天モバイルは、料金プランがシンプルであり、契約手続きも容易なため、特に日本に不慣れな方にも適しています。1ヶ月のデータ使用量が3GB以下だった場合は0円で、データ使い放題は2980円(税抜)と日本で一番安く、多様なプランが選べるため、利用者のニーズに応じた最適な選択が可能です。

詳細はこちらのページをご確認ください。

まとめ

今回は外国人向けにインターネットの利用方法についてお話ししましたが、いかがでしたか?

日本で生活をする上で、インターネットは欠かせない存在です。通信速度や料金、工事の有無などを考慮して、快適な日本生活を送るためのインターネットを選んでみてください。

外国人労働者が働きやすい環境を実現するためには、Wifiの契約以外にも様々な支援が必要です。何から手をつけたら良いのか分からない!という方は是非当社までお問い合わせください。

その他、Wifi以外の外国人へのサポートについて、以下の記事もあわせてご覧くださいませ。

▶︎自社社員がトラブルに巻き込まれないために!外国人労働者の海外送金で気をつけるべきこと

▶︎注意点は!?外国人労働者を雇用する際の銀行口座について

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監修者
菅原 勇人
菅原行政書士事務所代表。埼玉県熊谷市生まれ。2017年早稲田大学大学院卒業後、建材商社へ入社。主に営業として、中小中堅の建設事業者への提案に従事。就労をしながら、行政書士や宅建など法務系資格を複数取得。現在は菅原行政書士事務所の代表として、約1,000件にも及ぶ申請取次業務に携わる。行政書士(埼玉県行政書士会所属 / 第24132052)
編集
中村 大介
1985年兵庫県神戸市生まれ。2008年に近畿大学卒業後、フランチャイズ支援および経営コンサルティングを行う一部上場企業に入社し、新規事業開発に従事。2015年、スタートアップを共同創業。取締役として外国人労働者の求人サービスを複数立上げやシステム開発を主導。海外の学校や送り出し機関との太いパイプを活用し、ベトナム、インドネシア、タイ、ミャンマー、バングラデシュの人材、累計3000名以上の採用に携わり99.5%の達成率にて、クライアント企業の事業計画の推進に成功。このノウハウを活かし、パフォーマンスを倍加させた新しいシステムを活用し、国内在住の外国人材の就職の課題を解決すべく2021年に株式会社ジンザイベースを創業。趣味はキャンプとゴルフ。
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